出雲市 車の豆知識その29 ミニじゃないのになぜミニバンと呼ぶのか オートライフビュー

日本では3列シートで箱型のクルマを総称して「ミニバン」と呼んでいます。
しかし、とても「ミニ」とは思えない大きさなのになぜそう呼ぶのか?
その理由は、ある国のクルマの基準が大きく影響しています。
そもそも「バン」とは商用車、営業車のことを指す言葉。
ミニバンの語源は、商用車のバンではなく、キャンピングトレーラーをけん引するクルマの「キャラバン」の方です。
キャラバンという種類のクルマが、どれも全長5m以上、全幅が2m以上の大きなサイズが殆どだった1980年代、それよりも一回り小さなサイズのシボレー・アストロが登場し、日本でもブームとなり「ミニバン」という新しいジャンル誕生のきっかけになりました。
コンパクトとはいえ、全長4.8m以上、全幅は1.9m以上、排気量は4.3Lと、日本では「デカ過ぎんだろ・・・!」と言われる大きさなのに、アメリカの言い方をそのまま使ってミニバンと呼ばれ始めたそうです。
日本のどんなワンボックスカーより大きかったのにミニバンって、よく考えればおかしい話・・・多分当時どう呼べばいいか迷った結果なんでしょうかね?
そんな「バカでかいクルマ」がスタンダードのアメリカ車の中では、比較的「小さいキャラバン」だからミニバンと呼ばれるようになり、すっかり日本でも定着してしまいました。
「ミニバン」のことを「ワンボックス」と呼んでしまう人と、ワンボックスを正しく解釈している人との会話には、こんなギャップが生まれてしまいます。
厳密に言えば、ミニバンとワンボックスはタイプが違うクルマです。
ワン(1)ボックスカーとは「エンジンルーム」「人が乗るスペース(居室)」「トランクルーム」が全て一つの箱の中に収まったクルマの呼び方です。
それぞれの部屋を「ボックス(箱)」と考え、エンジンルームと居室の2つの箱でできたクルマを「ツー(2)ボックスカー」、エンジンルーム、居室、トランクルームが3つの箱に分かれているクルマを「スリー(3)ボックスカー」と呼びます。
ワンボックスとは、トヨタ「ハイエース」や日産「キャラバン」のようなタイプで、運転席と助手席の下にエンジンが配置されているようなクルマのことを言いますので「ミニバン」とは違ったタイプを指します。
「〇〇ボックスカー」の分類方法では、ミニバンはエンジンルームが前にある(ボンネットを開けるとエンジンがある)ため「ツー(2)ボックスカー」となります。
ボンネットが短いミニバンのことは「1.5ボックス」のような言い方をすることもあります。
ミニバンとは「7人以上が乗れる3列シートのクルマ」をそう呼ぶことが多く、最近では2列シートで背の高いクルマでも「コンパクトミニバン」のような呼び方をすることもあります。
車両の寸法や価格に明確な規定があるわけではありませんが、背が高く、7、8人が乗れて、3列シートであれば「ミニバン」と言って間違いはないでしょう。
ついつい、背が高いミニバンのことを「ワンボックス」と呼びたくなってしまいますが、自動車業界の人はきちんと使い分けています。
この2つの違いを知っていると、クルマ屋さんから「この人はクルマ通かも」と思われるかもしれません。
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